■藤沢市美術家協会の始まり■
藤沢市美術家協会は、1950年(昭和25年)洋画家・塚本茂氏の呼びかけにより、市在住の美術家たちが会派を超えて集い、結成されました。
翌1951年、『美術を通じての地域文化の振興と向上、会員相互の親睦を目的』として正式に藤沢市美術家協会が発足し、美術家協会の作品展が開催されるようになりました。
創立当時の著名な美術家には、上田臥(が)牛(ぎゅう)(日本画家)、織田観(かん)潮(ちょう)(日本画家)、羽根万象(ばんしょう)(日本画家)、塚本茂(洋画家)、坂本幹男(洋画家)、金子保(洋画家)、小林重三(しげかず)(鳥類画家)、山岸主計(かずえ)(版画家)、菅沼五郎(彫刻家)、加藤顕(けん)清(せい)(彫刻家)、池田勇八(彫刻家)、各務鑛三(かがみこうぞう)(ガラス工芸家)、水野矯夫(たけお)(彫金家)等がいました。
■藤沢市展と美術家協会との関係■
1951年、第1回協会展を準備中の折、当時の伊沢市長をはじめとする協力者の方々により美術家協会展を、第1回藤沢市展として市民の方々に観ていただく運びとなりました。会場は、落成したばかりの市庁舎の会議室でした。このため美術家協会と藤沢市展の発足年数は同じとなっています。
藤沢市展は第2回から一般公募になり、第6回からは、新しく出来た秩父宮記念体育館での開催と同時に、書道、華道、写真の部も加わり、全国でもまれに見る芸術の総合展として発展してきました。
その後、市民会館での部門別開催、秩父宮体育館での総合展を経て、1995年(平成7年)第45回展からは、市民ギャラリーでの開催が定着、市展実行委員会(事務局:みらい創造財団)が主催となり運営しています。
■藤沢市美術家協会の歩み■
藤沢市美術家協会会員展は、第1回市展が開催された年の秋に秋季展として初めて開催されています。美術家協会の会員は、藤沢市展を発表の場としつつ、会員独自の展覧会を行ってきました。1950年代~60年代には、有志による小品展やチャリティー美術展が多数開かれました。1968年(昭和43年)には名店ビルで美術家協会会員展が開催され、1975年(昭和50年)からは十字屋百貨店(現・藤沢オーパ)で定期的に会員展が開催されるようになりました。
また、美術家協会独自の公募展が併せて行われた時期もありました。
そこで協会は、定期的な開催が始まった1975年を第1回会員展と数えることとし、その後は会場を市民ギャラリーに移して現在に至っています。