藤沢市吟詠連盟と詩吟のルーツ
藤沢市吟詠連盟は令和元年に創立55周年(第110回大会)を迎え、令和6年には還暦(第120回大会)を迎えます。
当連盟の歴史は昭和39年5月、第18回東京オリンピックの年に『藤沢市吟詠同好会 』として発足いたしました。昭和45年『藤沢市吟詠連盟』と名称変更し、昭和62年に藤沢市文化団体連合会に加入いたしました。私達会員は先達が築き上げて来られた古き良き伝統を継承し守り、更に進化して今日に至っております。
詩吟のルーツは江戸時代後期に遡り、一部の私塾や藩校で漢学の勉強や精神修養のため、漢詩(中国の詩)の素読(朗読)に素朴な節を付けたのが始まりと言われております。そして、明治大正期には琵琶が盛んになり、琵琶奏者によって漢詩に伴奏を付けて音楽化・洗練化への模索が行われ、今日の詩吟の原型が作られたと言われております。戦後、軍国調として排斥された時期もありましたが、政治家や多くの賢人達の努力によって、古今の名詩を詠う日本の伝統芸能として復活いたしました。現在では漢詩・和歌・俳句・俳諧歌・近代詩そして漢詩と歌謡曲を組み合わせた歌謡吟詠など剣詩舞と一体となって幅広く普及して参りました。それに伴って伴奏も尺八・お琴・シンセサイザー・オーケストラ伴奏へと更に進化してきております。
さて、詩吟の発声の基本は腹式呼吸です。お腹を出したり引っ込めたりすることにより横隔膜を上下させます。呼吸の「呼」は吐く、即ちお腹の中の二酸化炭素を口から吐出し(お腹を引っ込める)、奇麗な空気を鼻で吸う(お腹を膨らます)これが正しい呼吸法です。この呼吸法により、精神安定・血圧上昇抑圧・脳の活性化などの効果があると言われております。また、脳波がリラックスしたα波やθ波の状態にもなります。
当連盟も高齢化社会の中で詩吟人口の減少傾向に直面しておりますが、令和6年の創立60周年記念大会を迎えるにあたり、日本の伝統芸能である詩吟を次の若い世代に親しみやすい詩吟として継承すべく鋭意努力して参ります。
現在所属する流会派は9会派あり、約200名以上の会員で構成されております。当連盟の行事としては春季大会と秋季大会が年2回開催され、また各流会派の大会や日本吟剣詩舞振興会・各レコード会社主催のコンクールへの参加など各方面で幅広く活躍しております。
終わりに、日本の伝統芸能である『詩吟』の良さを直接耳でお聞きになり実感して頂きたいと思います。
大会の日程等は文団連のホームページでご確認ください。
【歴代の理事長】
初代理事長 山本武陽
2代理事長 斎藤柳剣
3代理事長 宮崎岳義
4代理事長 小尾泳風
5代理事長 渡辺神仙
6代理事長 宮本契城
7代理事長 中村宝山
8代理事長 郷原岳鵠
9代理事長 亀井宝鶴
10代理事長 相葉契元
11代理事長 吉原秀峰(現)
【お問い合わせ先】
◎理事長 吉原秀峰
090-3597-5126
◎総務部長 安部契亘
090―3400-9727
文責 理事長 吉原秀峰